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悪魔のお気に入り




悪魔は笑う


「この量をもう覚えたのかい。無理難題を突きつけて出来なければ泥だらけのその足を炙ってやろうと思ったのに、残念、よく出来ました。君は頭の出来が周りの子供と違うらしい。人間扱いされなかった理由も頷けるな」

悪魔は笑う

「ああ、目も顔も真っ赤。ふふ、そんなに白眼も真っ赤に染めたら……本当に君は化け物みたいで可愛らしいね。そんなに痛かったのかい。唇も真っ赤だ、歯が折れているかもしれないね。ほら、治療をしてあげよう」

悪魔は笑う

「左腕は塞がってきたね。頼んでおいたものもそろそろ出来上がる頃だろう。ほら、君が待ち望んでいた腕だよ。欲しかったのだろう。家畜のように皿に顔を突っ込んで食事をとる君のことを見るのも飽きてきたからちょうどいい。よかったね」


今だから思うが、この人は人間のことを愛玩動物か何かと同等だと考えているに違いない。でなきゃガキの頃の俺が犬猫用の石鹸で身体を洗われた理由が思いつかない。嫌がらせの線もあるが、俺を育てて数年後に人間様用のシャンプーや石鹸の存在を知ったのだから、多分本当に素でやってたんだろう。
義手がなかった頃に口でペンを咥えて文字を書くことは慣れさせられたし、左右どちらの手でペンを持っても文字を書くことはできるようになった。片方ができなきゃ出来る片方を外されたり切り落とされたから覚えざるをえなかったわけだが。
家の書庫の本の内容はページ数も行数も一字一句も覚えているし、いつ使うんだっていう知らねえ国の言語だっていくつも話せるようにさせられた。その行為に意味があるかどうかなんか教えてもらえないのに、だ。
犬猫よりもすこし知能のある、心があって言語が喋れる生き物の育て方を知らないそいつは、今日も気色悪い笑みを浮かべながら、間違いを教えるんだ。


悪魔のお気に入りも大変だよなあ。

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